位牌は白と黒がある
位牌には白いものと黒いものがあります。
もちろん、両者には違いがあり、きちんと正しい知識を持って位牌の準備が必要です。
簡単に説明をすると白い位牌は仮のもの、黒い位牌は正式なものという考え方ができます。
ただ、それだけでなく、黒の位牌にも種類がいくつかあるので位牌を決めるためにもこの種類は知っておくべきです。
位牌の種類と特徴
位牌は家の継承や家の継続への想いが込められたものです。
先祖の霊を祀るもので基本的には木ですが中には紙のものもあります。
位牌には故人や先祖の霊が宿っているとされているものです。
そのため日々の供養とご先祖様への感謝を伝えるための存在にもなります。
そういった存在ですから位牌は大切に使わなければならないですし、きちんとものを選ぶべきです。
白木の位牌は親族が亡くなった際、急遽作る仮のもので、葬儀が終わってから本格的に作る位牌になります。
そのため正式な位牌となるのが黒いものです。
黒い位牌にも一枚板のものと何枚もの位牌が中に入る繰り出し位牌というものがあります。
白木の位牌は葬儀から四十九日まで使い、四十九日法要が終わると黒い本位牌になってしまうので白木の位牌は処分してしまうのが一般的です。
白木の位牌を処分する際、魂を抜いて黒塗りの本位牌に移していきます。
これが魂入れ、開眼供養といったものです。
黒い本位牌はいくつも並んでいくとだんだんと仏壇の中に位牌を置く場所が亡くなってしまいます。
そこで、繰出し位牌を使ってご先祖様の位牌をまとめて1つにして保管をするのです。
基本的には繰出し位牌は没年月日によって並べていき、法事の際にその人の戒名を表に出して使います。
位牌は宗教は関係ない
位牌を作るにあたって、その歴史を知っていると便利です。
インドでは先祖を崇拝するという概念がなく、先祖供養を形にした位牌の概念がありません。
それが仏教が中国を経由して日本に渡ってきて、中国の儒教や道教の考えや日本の前週の考えが加わって位牌が誕生しました。
そのため、位牌というのは日本独自の価値観ですし文化です。
そういった観点から考えると位牌は必ず作らなければならないものといえます。
実際、最近では仏壇を置くスペースがないということで位牌を用意しない家庭も多いです。
位牌がなくても別の形でご先祖様の供養をすることはできます。
そのため位牌にこだわる必要はないのです。
ただ、やはり私たちは目に見えるものがないとなかなかきちんと供養をすることができなくなってしまいないがしろにしてしまう傾向があります。
そういった点では位牌があることできちんと供養をする習慣がつきやすく、できるだけ位牌は持っておく方がいいのです。